栄光のル・マン/フォード vs フェラーリ
フォード vs フェラーリ
あんまクルマには興味無い派やねんけど、アカデミー・ノミネートやし、一応見とこうかと。
やっぱ大画面でレースのシーンゆうのは大迫力やな。
フォードvsフェラーリはドライバーのケン(クリスチャン・ベイル)に任して、シェルビー(マット・デイモン)はフォードvsフォードやったな。会社の中でも嫌なやつはどこにでもおるんやな。
社長に直談判するシーンは「やったね!」ゆう感じで気持ちよかった。ざまーみろ。
ル・マンでのケンは、あーゆーヘルメットかぶったらマックイーンに見えたがな。栄光のル・マンやがな。懐かしいーーー!
で、そのル・マン。事故らへんか事故らへんかとドキドキ心配したけど、まあ、いろいろあるものの、無事ゴール。
ははーん、この映画、悲しいことは起こらへんねんなと安心した瞬間、アレやがな・・・。ちょっと待ってや。せっかくめでたしめでたしかなと安心してたのにー。
でも終わってみれば「アメリカのクルマがマフィアのイタリアに勝ったー! アメリカばんざーい! アメリカ・ファースト!」ゆう映画でしたな。シェルビーとケンとの友情には単純に感動しちゃいますけどね。ハハハ。
同じチームのもう一人のドライバー(ル・マンは二人で交代制)出番たったの5秒とは・・・。
ケンの子ども、クワイエット・プレイスに出てた子やった。
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この子、何者?/風の電話
風の電話
岩手県大槌町にある「風の電話」のことはなんかで読んで知ってたけど、それの映画やっちゅうから、またお涙頂戴泣いて頂戴の震災悲劇か?と思って用心しながら見たけど、あかん、この子、何者?だれ?元浦?モトーラせりな??オッサンは知らんけど、この子にやられたわー。マイッタ。
震災で、家族全員津波に流され、自分だけ生き残った・・・→広島の呉のおばさんの家へ・・・ところが、おばさんも倒れてしまい・・・というとこから、広島から岩手までのロードムービーの始まり。
ロードムービーっていうか、ロード・ドキュメンタリーという感じで、カットが長い長い、思いっきり長回しのワンカットでしゃべらす、泣かす、好きにさせるというか、ほんま、この監督、役者にやらせっぱなしのやらせたい放題というか、すごい度胸やね。
旅の途中でいろんな人に出会い、助けられ、逆に助けたりもしながら、ついに風の電話へ。
ここでの約10分に渡るハルのモノローグというか、電話。
なんと! 台本なしでモトーラに勝手にしゃべらせたという。ここまでの旅(撮影)でハルがどう感じどう成長し、両親に電話することで、そのまさにその電話の最中にハルがどう変わるのか、完全に任せたんだって。これはほんまにすごいね。信頼というか、ほぼ、賭け、バクチやったと思うよ。
で、結果・・・もうね、オッサン、涙、止まらんかったよ。情けない。
電話で話してるうちに気持ちがカラーっと変わってくるのよね、ハルの。それまで生きてるんか死んでるんか分からんような目ぇしてたくせに、そこから目ぇが変わるんよ。見事!マイッタ。
ハルって、ウチの子の名前といっしょやから、よけいあかんかったな。よう泣いたwww
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サム・ロックウェル!/リチャード・ジュエル
リチャード・ジュエル
イーストウッド監督。またまた実話の映画化です。
正義もまた暴走する!
爆弾を発見したリチャードがいったんはヒーローになるんやけど、FBIとメディアに「容疑者」と決めつけられ、人生ぐちゃぐちゃにされる3ヶ月間のお話。
もともと喜怒哀楽を表すのが苦手なリチャード。ヒーローになっても顔にはあまり出せないけど、ちょっと「いい気分」になってるのは本を出版しないか?と言われて昔の知り合いの弁護士に電話したり、FBIでの証言がちょっと自分本位に変わっていくところでチラッと分かる。
で、今度は容疑者に仕立てられても、法の執行者であるというプライドからFBIやら警察やらになんとなく味方するような行動もしてしまい、弁護士ワトソンにしかられる。サム・ロックウェル!
お母さんはヒーローである息子がなんでこんな目にあうのか全く理解できず困惑する。キャシー・ベイツ!
さあ、やりたい放題のメディア、FBI、そして一般の人たちに「一矢報いる」策は・・・。
爆弾が仕掛けられて爆発するまで、ヒーローになっていく様、逆に一気に転落する過程が、見事にスリリングにお話は展開する。このへんさすが、イーストウッド。どきどきします。はらはらします。完全にリチャードの味方になって見てしまいます。
ところが、逆転のドラマが・・・非常におとなしい。
さすがに実話だから、そんな感動的にドラマチックにはできないのか、一発逆転、大どんでん返しみたいな展開はありません。このへん、最近のイーストウッドの実話シリーズに共通するところかと。
きっちり、ていねいに、無駄を省いて、堅実に練り上げた映画やから、非常に完成度高いし、おもしろいんです。
でもね、どうも、ラストへ持っていくドワーッという盛り上がりがね・・・、ボクとしては最後のリチャードの「証拠あるんか」みたいなとこで盛り上げてほしかったなと。
学校の警備員してた頃のリチャードの「正義の暴走」、FBIのオリンピック中だし早く犯人を挙げなきゃという暴走、枕営業までして特ダネを取りに行く記者の暴走、それに追随してわめきたてるメディアの暴走、それに影響された一般人の暴走。
良かれと思ってやった事が逆の効果を生んでしまうという、インターネット&SNS時代の今、次のリチャード・ジュエルはあなたかもしれない・・・という、権力は暴走する、正義もまた暴走するという鋭い映画でした。
それにしてもサム・ロックウェル!!
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ジョジョの子にやられた/ジョジョ・ラビット
ジョジョ・ラビット
いきなりビートルズの「抱きしめたい」に乗せて、ナチスが権力を持ち始め熱狂的に支持される様子(フィルム)が映し出される。ビートルズに対するキャーキャーという黄色い歓声がなんのためらいもなくナチスに向けられる。ビートルズに涙を流して熱狂する少年少女と同じ次元で、当時はヒットラーに熱狂していたのだ。
日本の軍国少年たちもこんなふうやったんやろか。
妄想上のアドルフ・ヒットラー(なんと監督自身が体張ってます)と会話しながら暮らすジョジョ。ママは忙しくてあんまり家にいないし、パパはどっか遠くで戦ってるはず。10歳になってヒットラー・ユーゲントの一員としてサマーキャンプに参加するジョジョ。ウサギを殺せと言われて、やっぱり出来なかったジョジョ。つけられた名前がジョジョ・ラビット(ウサギも殺せない弱虫ジョジョ)。
ブラックやねんけど、泣かせます。このジョジョをやった子がにくたらしいほどかいらし。一生懸命な演技がまたキュンとさせる。おっさんでもコレやからおばちゃんたちは完全ノックアウトやろ。
ママのスカ・ヨハの考え方がちょっとぶっ飛んでると思ったら案の定・・・。あんな最後はスカ・ヨハ史上初では??
教官、サム・ロックウェルの最後はええシーンやったなあ。
ラスト、ボウイの「ヒーロー」、ロバート・フリップのギターがじわじわ聞こえてくるあたりで体震えまくり。やられたぁ〜。
途中で流れる「エブリボディ・ガタ・リブ、エブリボディ・ガタ・ダイ」ゆう曲、なんや聞いたことあるねんけど、調べたらアーサー・リー&ラブゆうグループで・・・しらんわー。トム・ウェイツのおもっきりガラガラ声の曲はなんか笑てしもたな。
ジョジョの友達のでぶっちょの子、ええ持ち味してたな。
「小さな恋のメロディ」ちょっと思い出したわ。
お話も曲も、映画としても良かったです!
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うーん、ええんかなあ?/アイリッシュマン
アイリッシュマン
めちゃくちゃ評判がええねんけど、スコセッシのギャングもの、3時間をこえる苦行になるのでは・・・という覚悟で観た。
話題になってるのは3大名優揃いぶみ。デ・ニーロ、パッチーノ、ジョー・ペシ。
この豪華な組み合わせには参ります。
さらに話題はCGによる若返りメイクアップ。
これにはびっくり!ほんまに自然に若返ってます。当時のフィルムから取ったんか?と思うぐらい、普通に若い頃の顔です。
ただ、インタビューでもゆうてたけど、顔だけ若返ってるけど、動作はジジイになるから苦労したそうです。
さて、お話の方ですが、要は「利権」争いなわけですよ、ギャングというかマフィアの争いゆうのは。
トラック業界にしてもクリーニング業界にしても「利権」を獲得したら搾り取れるだけ搾り取って自分たちは儲ける。よそ者が入り込んできたらボコボコに潰す。そういうのんの繰り返しで上がったり下がったり・・・。
それが家族ぐるみだったり、兄弟のなかでの争いになったり、マフィアものってそういうものね。
だから、いつもと同じような話がゆっくりみっちりたっぷり3時間以上も見せられても・・・と、ボクなんかは思っちゃうわけ。評判ええけど、そないゆうほど?うーん、ええんかぁ??ええんかなあ??
というような納得できない印象の映画でしたwww
途中のセリフで「 It's what it is. 」というのがあって、「もう限界だ!」と訳されてたけど、そういうニュアンスやったんか!と、ここだけ納得www
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スカヨハって35か36?/マリッジ・ストーリー
マリッジ・ストーリー
スカーレット・ヨハンソンとアダム・サンドラーの夫婦離婚騒動のお話。ネタとしては個人的にちょっとつらいwww
なんちゅうんでしょうねえ、この嫌いで別れた訳じゃない。好きな相手ができたから別れた訳じゃない。決して愛していない訳でもない。だけど、別れやな解決せんのよ、この気持ちのもやもやは・・・という、ビッミョーな関係。
うーん、夫婦ってなんなんでしょうねえ〜。
恋愛と結婚と夫婦はそれぞれ違うのねー。
これは経験せな違いは分からんね。
全部、つながってそうで、全部、バラバラなのよね。
恋愛に向いてる人もいれば、結婚に向いてない人もおれば、夫婦ではやってけない人もおるんやなあ〜と。
それぞれの弁護士役でローラ・ダーンとレイ・リオッタが登場。
まあ、レイ・リオッタはあんまどーでもええけど、ローラ・ダーンは大好きな俳優さんなだけに今回のキャラはあんまり好きくなかったので残念。もっとええ人であってほしかった。
スカヨハは年相応の等身大の素顔の演技で新鮮でした。
二人が思ってることを全部ぶちまけるシーン、日本人には到底理解できませんというか、あんな状況ありえません。思ってることを全部言うなんてことは到底無理ですから。ってことで、あのシーンは特に印象的でしたな。
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Katsumi Imai
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