アベの大嘘>嘘八百
嘘八百
初笑い映画として公開された映画やけど、さすが堺では根強い人気で、今日でもそこそこの入りだった。
冴えない骨董の目利きと陶芸家がタッグを組んで一攫千金を狙うという、お話としては「詐欺+犯罪」集団モノで「おもろなるはず」やった。
中井貴一が最初に佐々木蔵之介に騙され、今度はチームとなってもっと上のヤツらを騙そうと・・・このへんの展開はおもろいねん。ところが、グワーっと来えへんねん。いちいちダラーっとしたシーンを挟まれてずっこける。
チームがそれぞれのキャラを生かして偽物を作り上げるシーンもええ感じでおもろいねん。ところが、いらんギャグでストップかけられてコケてまう。
利休の茶碗の値段をつけるオークションのようなシーンもおもろいねん。ところが、場所の設定がショボいし値段が釣りあがっていくドキドキワクワクもショボい。劇的じゃないねん。せっかくグワーっと来たのに近藤正臣が「これは贋作や」の一言でぶちこわし。後から1億円もってきても全然盛り上がらんがな。
さらにそれぞれの子供に大金持っていかれて・・・って、なんで神戸空港?やねん。そら、関空やろ。
いちいちロケ現場もショボいねん。
もったいない映画やなあ。オーシャンズでも見て勉強しなはれ。
アベの大嘘がついにバレたけど、この二人の嘘はロマンがあって騙されてもええかという気になるね。
アベ、はよ、やめい!
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オッサンでも泣いてまう/さよならの朝に約束の花をかざろう
さよならの朝に約束の花をかざろう
全くのアニメ門外漢がコレを見てしまったという大事件。
予告を見てね、なーんか気になったのよね、この世界観が。
寿命が数百年というイオルフの一族はヒビオルという布に月日と人々のなりわいを織り込んでいく・・・。
少女マキアは一つの命を拾いエリアルと名付け育てる。
ストーリーはいろいろ複雑になっていくけど、テーマは『時間』であり『母と子』であり『出会いと別れ』である。
なんかねえ、オッサン、見てて置いてけぼり食らった感じなのよね。もうホンマ、若い感性があふれんばかりで、どんどんアニメの世界も新しい次元へと進化してる。いつまでも手塚治虫が神様だったとゆうてる時代やないわ。ジブリしか知らんとかゆうてる場合やないわ。と、そういう意味での置いてけぼり。
もう一つは、ここでの愛だの出会いだの別れだのは、どうしても母と子であって、父親というオッサンの出る幕ないのよ。実際、イオルフのレイリアが産んだ、人間とイオルフのハーフであるメドメルの父親はあんな扱いやし。エリアルも最後には父親となるけど、ディタの出産に立ち会ったのは偶然にも(ほどがあるけど)マキアやし。オッサン族は置いてけぼりね。
とは、ゆうものの「お母さん、約束、やぶっちゃう」と大泣きするマキアの姿にオッサンももらい泣きの号泣やwww
入場者プレゼントでかいらしマキアの絵葉書もろたし、よかったよかった。映画もよかったよかった。
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E.Tの大人版はラゴン!?/シェイプ・オブ・ウォーター
シェイプ・オブ・ウォーター
日本のサブカル大好きな(という噂の)ギレルモ・デル・トロ監督はひょっとしたら確信犯的にラゴンを意識したんじゃないの?
言わずと知れたラゴンはウルトラQでは赤ちゃんを追って海底からやってきたママでラジオから流れる音楽に興味を示した。ウルトラマンでは原爆の影響で巨大化して、原爆をぶらさげて登場し、それがいつ爆発するのかとひやひやさせた。
ネタバレ!
ここで登場するのは冷戦時代、アマゾンの倉庫で、いや、奥地で発見された半魚人でオス。異形のものとしてラゴンを虐待する政府機関の中で掃除婦として働くイライザ(サリー・ホーキンス)は唯一ラゴンと心を通わせていく。口がきけないイライザとのコミュニケーション手段は手話とゆで卵と音楽。このへんの一連のエピソードはいいですねえ。ウルトラQっぽいしE.T.の大人版だ。
解剖されるか殺されるかということになってラゴンを助けようとするイライザ。それに協力するロシア人博士と近所の絵描き老人、そして同僚のオクタビア・スペンサー。いいねえ、このへんも。
ついに二人は愛し合うようになり・・・。このへんがR15+指定の原因ね。
いつも裸で登場するラゴンだからイライザも素っ裸で対抗せないかんということなんかシランけど、えらいヌードシーン多かったな。
あの空想の中でのダンスシーン、ええわー。半魚人と美女のダンスなんて美女と野獣やん。ようやってくれた!と拍手喝采。
そして悲しいようなうれしいようなラストへ。
まさにウルトラセブン的なエンディング。
イライザのあの首の傷はもともとそういうことだったのか、それとも、ラゴンが治癒能力で体を改造したのか・・・。
めでたしめでたしという昔話かファンタジーかという幕切れに後味もほわーん。
いや、賞取りレースに食い込んでくるだけのことはあった!
ロシア人スパイの無意味な合言葉とかラゴンのオスはアレがついているのかというゲス会話とか、手話の「F**K YOU」とか、デルトロの遊び心も満載でした。
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普通すぎて・・・/15時17分、パリ行き
15時17分、パリ行き
この映画を見て「テロは誰にでも起こり得る」とか「もしもその場にいたらどーするか」とか、そういう話にしたいんだろうか?イーストウッドは・・・。
アメリカやらヨーロッパの人が見るのと、日本で暮らすボクみたいなんが見るのとでは感じ方がちゃうんやろね。
わざわざ本人さんを登場させて究極のリアリズムを目指したのか何なのかシランけど、このリアリズムはあまりにも「普通の情景」すぎてドラマにはなってないんとちゃうかなあ。
そりゃあ、アムステルダム発パリ行きのあの電車の中で起こったことは彼らにとって最大のドラマだったやろうけど、それを映画にするんなら映画であればこそのドラマに仕立てるべきちゃうのん?
あのテロが起こるまでの3人の幼なじみの友達(特に子供の頃の話は良かった)がなんの運命のいたずらか、あの電車に乗り合わせるまでの「普通の生活」がほんまに普通に描かれてるのをボクらはじい〜っと見てなアカン。
普通の人々に普通の生活の中で普通に忍び寄るテロの恐怖??
それならそれで映画らしい描き方があるはずでしょ。
なんかねえ、前作の「アメリカン・スナイパー」もちょっとそんな感じやったけど、『愛国』の精神高揚な雰囲気があるのが気になるなあ〜。
ただ、あのテロ犯に挑んでいく瞬間の『GO!』というセリフは誰の声だったのだろう、と思う。自分か、神か。
う〜〜ん、なんか残念でした感あるなあ。
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