2013.01.26 Saturday
オールド・パイに語らせたのはなぜ?
ライフ・オブ・パイ / トラと漂流した227日間
ジェームズ・キャメロンの「タイタニック」は生き残っておばあちゃんになったローズが語るという回想形式になってたけど、おばあちゃんが出てくるシーンも退屈はしなかった。
この映画も「タイタニック」みたいに、中年になったパイが、カナダ人の作家に自分の話をするという、同じ回想形式なんだけど、ここが長い。退屈しまくる。なんでパイという名前になったんかとかエエやん。さっさとしてよ!
オールCGの大海原の中で、生身の青年パイが、これまたオールCGのトラとどうやって漂流し続けたのかというところは、過酷でもあり、なぜかユーモラスでもあり、非常に楽しめた。
海が凪いで鏡のようになって空を映してるシーンなんて素晴らしい。
予告編で見飽きたクジラのシーンもきれい。
トビウオのくだりも、トラとの縄張り争いも、人食い島(しま)という話も面白い。
見てるうちに、だんだんトラに情が湧いてくる。
トラとの友情...??
ついに衰弱しきったトラはパイの膝枕で・・・。
でも、やっぱりトラは友だちにはなれなかった・・・という別れのシーンなんて、やりようによってはもっと感動的になったはずなのに、超あっさり系で処理。
実はトラだって、パイのこと思ってたんだよって臭わせるシーンが最後にちょろっと挿入されるけど、弱すぎるよ。
映像としてはすごいけど、作りようひとつでもっと「あ〜、よかったー」って言える映画になったはずなのに〜と残念無念。
でも227日間だけ見てたら楽しめる映画です。見る価値ありです。ただ、パイの宗教観をくどくど説明されるのはプーヤオです。
2013.01.20 Sunday
何にも残らん!血だけかっ!/ドライヴ
ザ・ドライバーは懐かしや、ライアン・オニールでしたな
こっちは同じライアンでもライアン・ゴスリング。
寡黙なドライバー役だけど、黙ってるだけでサマになる程、まだまだアンタ、人間できてませんよ。このキャスティングは無理がある。
さらに夫が獄中にいるヤンママ役がキャリー・マリガン。おとなしそうな普通の女の子って感じだから違和感アリアリ。これもダメ。
ストーリーはありきたり、カーチェイスも飽きたし、血みどろな描写だけがいやにド派手なダメ映画。
ちゃんと映画をつくりなさい!
2013.01.19 Saturday
山田洋次監督だからね
「東京物語」のバージョン・アップ現代版
久しぶりにそこらへんの町の本屋さんへ行ってみたら、吉永小百合DVDマガジンゆうのがでてた。例の、隔週ぐらいでどんどん発売されて、DVDもどんどんたまって、えげつないコレクションになってしまうヤツ。創刊号だけは790円と安いけど、2号目からは倍以上に値段が上がるヤツですわ。
その創刊号が「キューポラのある街」でね。
この映画、邦画ではイマやんのベスト5に入るぐらい、大好きな映画でね。
う〜ん、どないしょー。こりゃ全巻そろえるべきか・・・。創刊号だけ買うか・・・。悩む〜!
その後、りんくうイオンへ買い物に行ったとき、やっぱり買おう!と創刊号だけ買っちゃったよ。
同じようなシリーズで「寅さん」もあるし、さらに山田洋次監督シリーズゆうのもあって、これの創刊号がまた「幸福の黄色いリボンじゃなくて、ハンカチ」なんだよね〜。悩む〜。
ってことで、今日はその山田洋次監督「東京家族」を見て来た。
きちんとゆうときますが、これは1953年(昭和28年)小津安二郎監督「東京物語」のリメイクというか、バージョン・アップというか、アップデート版です。
今、現在の日本の家族の物語です。
エンドロールには「小津安二郎監督に捧ぐ」という言葉も出てきます。
だからというべきか、どうか。時間の流れ方、カメラの構図の固定の仕方、人物の感情の出させ方、セット(いろんな小物類とかも含めて)の盛り込み方など、めちゃくちゃ丁寧に小津ワールドを踏襲(とうしゅう)しているなあ〜という印象。
山田洋次を見ながら小津ワールドを楽しむという感じ??
つまり、昭和28年の小津安二郎の映画が、そのまま平成24年(見たのは25年だけど)に通用するという驚きがあった。
ただ、撮影中に起こった3.11のエピソードを無理矢理ねじ込んだ感があったのと、橋爪功さんに言わせたセリフにちょっと違和感を感じたり・・・と、ボク的に「?」な場面もあったけど、これはこれでアップデートにはつきもののアレですわ。
監督50周年作品として、きちんと丁寧に仕上がってます。よかったです。
2013.01.16 Wednesday
人生の先輩ではあっても、生きてくことには初心者だ
人生はビギナーズ
なにやら煮え切らん映画でした。
ユダヤ人の血が混じった母親が亡くなった後、75才で「ワシはゲイだったのじゃ」とカミングアウトした父親。なんじゃそりゃ!と戸惑う息子。
その息子と親しくなるキレイだけど陰のあるユダヤ人女性。
なぜかしゃべる犬。
差別のことがあったり、ちょっと変わった恋愛関係があったり、別れたり、ひっついたり・・・。
ラブコメのようでも、ラブコメでない。ベンベン!
社会派のようでも、社会派でない。ベンベン!
それは何かとたずねたら
あ〜、うっとしい、うっとしい、うっとおしい〜。ベーンベーン。
ただ、おじいちゃんのクリストファー・プラマーは「ハリウッドのおじいちゃん」という感じで、何にでもおじいちゃんならこの人というふうに出てきますね。
なかなかシブいおじいちゃんだったので、参考にしようy。
って、何の参考やねん!
2013.01.16 Wednesday
ブルース・ウィリスがでてるからって2
ルーパー
未来からやってきたブルース・ウィリスが過去へ戻りすぎて、変な生き物が大流行りしていた日本に到着。そこで見たモノはウーパー・ルーパーだった。
じゃなくて、タイム・スリップものなんだけど、未来から自分がやってくるという、よくあるヤツ。
その未来の自分と普通に会って、普通にダイナーでテーブルに座って、ステーキを注文する・・・次元のひずみが生じて大爆発!も、どちらかが消滅する!も何も起こらない。普通に会える。
バック・トゥ・ザ・フューチャーの方がドキドキ感あったわ。
若いジョーは未来の自分を見て「うへぇ、オレ、ハゲるのかよ!」とは言わない。
年寄りのジョーは未来の極悪人を子どものうちにやっつけてしまおうとやって来たのだ。
ターミネーターかよ。
その極悪非道な悪人になるはずの子どもゆうのが、オーメンのダミアンでね。オカルト入ってるのよ。これがまたケッタイな話になるわけ。
最後に愛は勝つ〜みたいな。
まあ、ダイ・ハード並みにマシンガンぶっぱなすシーンなんて、完全な大サービスショットだったわけで、ハイ、みなさん、ブルース・ウィリスですよ〜、見て下さいよ〜という映画でした。
2013.01.02 Wednesday
オズの魔法使
Toto, I have a feeling we're not in Kansas anymore.
続いて読み始めた「続日本人の英語」に、なるほどと思わせることがあった。
英語を日本語に、または日本語を英語に訳す場合、必ず引っ掛かってくるのが「その言葉のもつ感覚」だということ。
1939年に製作され1954年に日本でも公開された、ジュディー・ガーランドの「オズの魔法使(魔法使いではない)」。彼女が歌う「オーバー・ザ・レインボー」は全世界が知っている曲。歌った後、竜巻に吹っ飛ばされてマンチキン・ランドに降り立ったドロシーが言うセリフ。
Toto, I have a feeling we're not in Kansas anymore.
これを「トト、ここはカンザスじゃないみたいよ」と訳しても、その面白さが伝わらないというのだ。
アメリカ人にとっての「カンザス」という言葉(場所)の持つイメージが、こっちにも理解されてないと、ただ竜巻で飛ばされて、自分の家のあるカンザスじゃない場所に来ちゃったとしか伝わらない。ホントは違うのに・・・ということ。
文化の違いというのは当然あって、それぞれの国で使われている言葉というのは、それぞれの国の社会や人間や文化や歴史や、いろんなことが混ざり合って、その言葉のイメージが出来上がっている。
だから、ただ単に、日本語と英語を置き換えるだけでは不完全だと。
だけど、それは非常に難しい問題で、じゃあ、このカンザスをどう日本語にするのかと言われると、これ以上は無理なのだ。
う〜ん、おもしろいなあ。こういうこと考えるのは。
映画の方も見直してみましたが、これ、やっぱりスゴイ映画やね。
3学期、クラスで見せよう。
アメリカ文化(映画や音楽)のエッセンスばりばりやもんね。
2013.01.01 Tuesday
今年の1冊目は「日本人の英語」
おもしろおかしく紹介したようなシロモノじゃない
大晦日から元旦にかけて、いっきに読んだ。
懐かしかった。
大学で勉強してた頃のことも浮かんで来たけど、それよりも、中学で英語を教えてた時のことが思い出された。もう10年以上たつなあ。
今と同じように、よう脱線してカンケーない話して盛り上がってた気がするなあ。
小学校でも「英語活動」とかゆうて、英語の授業があるけど、そんな大して文法がどうのとかゆう知識はいらん。特に英語の勉強がいるわけではない。
だけど、今でも英語の本はちょいちょい買って読んでしまう。やっぱ英語、好きやねんな。
驚くのは著者のマーク・ピーターセンさんが日本語でこの本を書いたということ。びっくりや。
今年の目標の一つとして、またちょっと英語もやろっかなーとか思ってる。
ちょっとやで。
それでのうても勉強する時間なんか取れんけど、こんなもん「気持ち」の問題やからな。やる気になったらできるはずや。
今、ちょっとやる気になってるからな。
がんばったろ。
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